宝塚ガーデンフィールズ Ⅰ

2010/12/27
こんばんは!
鹿嶋市在住のガーデンデザイナー、ボスこと溝口望です。

先日、大阪に行ってきました。
大阪に行くからには、ちょっと足を伸ばして、敬愛するガーデンデザイナーのポール・スミザーさんのデザインしたお庭を訪ねなければ・・・と思い、観て参りました。
(ちなみに、お洋服をデザインしているポール・スミスさんではありませんよっ!)

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人生、2度目の大阪は寒かったですぅ~。

大阪駅から電車に揺られて30分あまり、もうすぐ宝塚に到着するかな~という頃には、窓の外には雪が舞っていました。

厚着にも限界があるため、張るタイプのカイロを背中とお腹に仕込ませ、ブーツインしたレッグウォーマーに、ストールグルグル巻き、そしてそして、毛糸の帽子に手袋・・・といった完全防備で、カメラ片手にお庭を巡ってきました~。


私がお庭の勉強をしたイギリスでは11月から3月頃まで、植物園や公園はCLOSEDになってしまうんです。バラや多年草や宿根草がメインのお庭は、見ごろが春ですからね・・・。という訳で、冬のお庭の姿を見られるのは本当に貴重なんです。

しかも、ポールさんは植え替えの手間が結構大変な一年草をメインとしたお庭ではなく、宿根草や多年草、そしてグラス類を巧みに使ったローメンテナンスなお庭をたくさん創っていらっしゃるんです。

まさに、ワタシ好みのお庭

季節は冬。

春のような華やかさはないけれど、この時期の植物本来の姿が見られるのって、本当に楽しいし、発見がいっぱいです!

という訳で、ちょっとだけご紹介します。

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こちらは、入り口の温室をくぐったすぐのところから見た、池のエリアです。

パンパスグラスの穂の形が池の中のパピルスとマッチして、噴水のようでダイナミック










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そして、こちらは、アロニアの実とルドベキアの黒く丸くなった種の形が、背景の緑に映えて、とってもステキでした。

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こちらは、チャペルの遺跡。

壁に誘引されたつるバラが、5月頃にはきっと、満開になってとってもいい香りがするんだろーな~。

想像するだけでもワクワクします。

ちなみに、この壁の厚さは、50cmぐらい(もっとあったかな?)ありました。

ポールさんが重厚感を出すためにこだわった部分です。

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石の階段のすき間にも、ナチュラルな雰囲気を出すために植えられていた、「エリゲロン」

ロックガーデンなどの石の間の乾燥したところで、とっても健康的に育ってくれる植物です。多年草ですが、こぼれ種でも、たくさん増えるんですよ!

エムズ・プランニングのモデルガーデンにも植えられています。




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そして、もともと植わっていた樹木ををそのまま生かして、アプローチを作っていました。

長年、その場所で根付いていた植物を移植するには、根回しなどの準備期間が必要ですし、ダメージも大きいですからね・・・。

ポールさんの優しさを感じます。
















そして、一番びっくりしたことは、お庭の中に冬のお花の代名詞の「パンジーとビオラ」が、一つも植えられていなかったということです。

冬の時期に、あえて人工的に華やかさを求めて一年草を植えない、というポリシーを貫くポール・スミザーさんはすごい!と思いました。

ちなみに、エムズ・プランニングでは、パンジーやビオラを使った寄せ植えを事務所の玄関先に飾っています・・・。華やかなのも、好きなんです、ワタシ・・・。

では、またこの続きは宝塚ガーデンフィールズⅡにてご紹介いたします!



                                        ボスでした。